ペダルポイントを使ったコード進行

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『ペダルポイント』は、ジャンルを問わず幅広い音楽で使用されるコードアレンジのテクニックです。
クラシック、特にバロック音楽で良く使用された『通奏低音』のことですが、ポピュラー音楽でも多用されています。
今回は、そんな『ペダルポイント』を使ったコード進行の例を紹介しましょう。

ペダルポイントとは

クラシック、特にバロック音楽で良く使用された『通奏低音(ペダル・ポイント)』。
当時はパイプオルガンで使用されたことから、「オルガン・ポイント」とも呼ばれていたようです。

省略して『ペダル』とだけ呼ぶ場合もありますね。

ポピュラー音楽におけるペダルポイントとは、『あるコード進行上で、ベースが常に同じ音をルートとして弾く』というアレンジ手法の一つです。

それでは、さっそく具体的なコード進行を見てみましょう。

トニック・ペダル

ペダルポイントの中でも、トニック(主音)をルートとした場合を『トニックペダル』と呼ぶ場合があります。
このテクニックは曲のイントロや間奏で使用されたり、トニックが長く続く場合に変化を持たせるために使用されることが多いですね。

まずはメジャー系のトニックペダルを見てみましょう。

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非常にシンプルですが、響きの綺麗なトニックペダルの一例です。
ルートの「C」の上で、「トニック⇒ドミナント⇒サブドミナント⇒ドミナント」と進行しています。

歌モノではメロディーを乗せやすいコード進行ですね。

次は少し雰囲気を変えてみましょう。

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トニックペダルでノンダイアトニック・コードを使用している一例です。
2つ目のコードが全音上の「D」になり、そこから半音下がって3つ目が「Db」、最後にトニックに着地しています。

2つ目のコードからは、トップノートがクリシェで下行しています。

スタンダードジャズのイントロなどに使えそうなコード進行ですね。

このコード進行は『トニックから始まり、トニックに着地する』というコンセプトを持っているため、一定の法則さえあれば様々なコードを乗せることが出来ます。
その場合、シンプルにトライアドを乗せた方がよりコンセプトが明確になると思います。

今度はマイナー系のトニックペダルを見てみましょう。

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これは最初に紹介したコード進行をマイナーキーに変換したものです。
Aペダル上にCメジャーキーの「トニック⇒ドミナント⇒サブドミナント⇒ドミナント」が乗っています。
最初の「C/A」は「Am7」と書いても問題ないですが、今回は『ペダルポイント』というコンセプトが分かりやすいように「C/A」と書いています。

ロック系の歌モノで使えそうなコード進行ですね。

次はマイナー系のトニックペダルとクリシェを合わせたコード進行です。

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どちらもトップノートが半音で下行するクリシェになっています。

このコード進行は混沌とした雰囲気があるので、ロック系、フュージョン系の楽曲に合いそうです。

ドミナント・ペダル

トニックペダル以外にもう一つ、良く使われるのが『ドミナントペダル』です。

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名前の通り、『ドミナント』にあたる「G」をルートとしています。

上に乗っているコードはトニックからクリシェで下行し、最後にドミナントに落ち着いています。
そのため、トニックで始まる楽曲にイントロや間奏などで使うと効果的です。
もちろん、意外性のあるトニック以外の音へ解決するのも良いかも知れません。

もうひとつ、別のドミナントペダルを見てみましょう。

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これはジャズミュージシャンが『逆循(ぎゃくじゅん)』と呼ぶコード進行と、ドミナントペダルを合わせたものです。
ベースがドミナントの「G」を弾いている上で、コードが移り変わっていきます。

各コードにルートの「G」が指定されていない点に注目してみましょう。

ジャズは即興(アドリブ)が多くの部分を占める音楽です。
そのため、譜面に書いていなくてもベーシストがペダルポイントを使う場合が多々あります。

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